糸…
夜空に浮かぶ
猫の笑み
欠けた光の
月明かり
窓から射し込む
銀の幕
照らす指先
紡ぎ車
濡れる滴は
暖かく
集まる糸の
温もりよ
規則正しく
打ち響く
時の刻みで
織り上げる
面に流れる
銀光は
ほの見える場を
洗い消す
折り畳まれる
本ひとつ
布の流れは
時の川
過去も未来も
ただひとつ
裂いていくのは
丸い指
やがて細く
しなやかに
少女の想いは
布の先
織られた絵柄は
霧の中
不安と期待に
指震え
ほどく糸も
乱雑に
暗がりの傍で
立ち尽くす
糸の端を
渡すため
迷わぬように
戻れるように
扉の影で
待ち明かす
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コメント
音なき音に惹かれたる
糸をたぐれば無色なり
純白のきらめきなのに
カラコロと音をかすめる
指先
しなやかに振るえ萌ゆ
白き息さえ切れ切れに
何かを言えば口ふさぐ
そんな気配が遠ざける
切なくしても時は過ぐ
透明なままでつながれ
夢現
投稿: ソレイユ | 2009年2月 3日 (火) 13時56分